2016年第6戦レースレポート

全日本第6戦が8月20日・21日に栃木県ツインリンクもてぎで開催されました。今回のレースは四輪と併催の2&4スタイルであることから、開催クラスはJ-GP2クラスのみ。そのため、H43 Team NOBBYからは三原壮紫と國峰啄磨の参戦となりました。
事前の天気予報では残暑厳しい天候でのレースウイークになりそうだと報じられていましたが、直前になって台風が日本近郊に発生。その影響がどの程度になるのか注意を払わなければならないような状況でのウイーク入りとなってしまいました。
特に今回は四輪のフォーミュラマシンとの併催となります。フォーミュラマシンはタイヤのゴムを路面に擦り付けて走るという二輪とは対照的なタイヤの使い方になることから、四輪走行後の路面は二輪にとって非常に走行が難しくなってしまいます。不確定要素がさらに増えそうなレース前の状況となりました。

J-GP2クラス
金曜のART走行は真夏日の中で、45分2本行われました。1本目に國峰は1分55秒629、2本目1分56秒340で10番手、三原は1本目 1分55秒729、2本目は開始早々に転倒してしまったことからマシン修復に手間取り、僅か3周のみラップし、1分58秒793。1回目のタイムで総合11番手となりました。
土曜日は前夜から台風の影響により激しい雨が降り出してしまい、午前中はヘビーウエットになってしまいました。ところがお昼には雨が止み、すぐ太陽が顔を出したことから、午後1時5分からの予選前にはほぼ、路面はドライとなりました。
35分間のこのセッションで、國峰は1分54秒635のタイムで5番手、三原は1分56秒265で16番手から、それぞれ決勝をスタートすることになりました。
決勝日は朝から晴れ上がり、朝のウォームアップ走行で三原は1分55秒379で6番手と、やっと本来の速さを取り戻してきました。一方の國峰はライバルの後ろについてペースアップを図ろうとしていた矢先、何かを踏んでしまったようで突然足をすくわれて転倒。ライダーにケガはなく、すぐにマシンを起こしてピットに戻って走行を続けましたが、一瞬ピットに緊張が走るセッションとなってしまいました。
決勝は二人ともまずまずのスタートを切り、1周目を國峰5位、三原13位で通過。國峰は第3戦もてぎの際に1分53秒7までタイムを上げているので、なんとかそのレベルにまでペースを上げようとトライするのですが思うようにタイムが縮められず、1分56秒台で苦しい走行を強いられます。三原も朝のウォームアップ走行で出した1分55秒台へ早く入れたいところですが1分56秒を切れず。結局、國峰8位、三原10位でフィニッシュとなりました。

J-GP2
予選
16位 三原壮紫 1分56秒265
5位 國峰啄磨 1分54秒635

決勝
8位 國峰啄磨
10位 三原壮紫

監督コメント

上田 昇

「チームとしていろいろライダーにアプローチしたのですが、結果的に彼らの力を発揮できずに終わってしまったレースウイークでした。今回のレースのように気温、路面温度が高く、しかも22周というGP並の周回数でのレースは、アベレージを高くするためのマシン造り、ライダー側の工夫というものがとても大切になってきます。そうしたアプローチがこのレースウイーク、彼ら二人には見られませんでした。自分がどんなライダーを目指し、そのためにどんな走行をし、工夫し、スキルアップしていくのか、改めて考えて欲しいと感じています。自分自身がどんな美学を持ち、そこへアプローチしていくかを明確にしていかないことには、外側からどんなアドバイスをしても意味を持ちません。二人とも秘めているモノはすばらしいものがあるだけに、レースウイーク中にはその片鱗も発揮できずに終わってしまい、残念な気持ちでいっぱいです。」

ライダーコメント

三原壮紫

SOSHI
「金曜日2回目の走行の転倒でそのセッションをほぼ無駄にしてしまい、それが最後まで足を引っ張ってしまった印象です。それでもメカニックさんがあれこれ考えてくれて、やっと決勝朝のウォームアップ走行では気持ち良く走れるようになってきたのですが、決勝は気温が上がり、良かれと思って進めたセッティングが少しずれてしまい、力が出せずに終わってしまいました。もう一度レースウイークを振り返り、二度とこうした流れにしないようにしていきたいと思います。」

國峰啄磨

TAKU1
「前回のもてぎのレースウイークに出した1分53秒7のマシンセットで金曜の走行を走り出したのですがタイムが上げられず、そこから先になかなか進めませんでした。いろいろマシンセッテイングをトライしているのですが、結果に繋がりません。苦しい展開が続いていますが、なんとかこれを抜けだせるようチームと話をし、改善していきたいと思います。」